目次
・上棟とは?
・上棟式とは?
・上棟式の流れ
・上棟式の準備
・上棟式の服装やマナー
・上棟・上棟式は早めの準備が大切
上棟とは?

上棟とは、家を建てる過程で、家の屋根を支える棟木を取り付ける作業のことを指します。「棟」とは、屋根の一番高い部分をさし、「棟」に使用する木材を棟木と言います。
上棟は、梁(はり)や柱など建物の基本部分が完成した後で行います。また、「上棟」が指す範囲は、地域によって若干の誤差がある場合もあります。
棟上げ、建前、建方という呼び方も
上棟の呼び方は地域によって違いがあり、「棟上げ(むねあげ)」、「建前(たてまえ)」、「建方(たてかた)」、「建舞(たてまい)」などの呼び方が存在します。
呼び方は違いますが、すべて同じ意味のことなので、家を建てる際は覚えておくと良いでしょう。
上棟式とは?

上棟式とは、上棟が完了後7~10日後に、これまでの工事の無事と、これからの住宅の完成を祈願して行われる儀式・行事のことを指します。
また、神主を呼ぶ地鎮祭とは違い、上棟式は棟梁に仕切ってもらうのが一般的で、施主(家を建てる人)と大工さんたちとの親睦を図れる機会でもあります。
上棟式はしないとダメ?
木造建築の家を建てる際には伝統的に行われてきた上棟式ですが、最近では行わない人も増えています。その背景には、「手間がかかる」、「費用(ご祝儀)がかかる」といった理由があります。
後でも詳しくご紹介しますが、上棟式は10~30万円程度かかる行事なので、予算に余裕の無い方は行わなくても問題ありません。
また、上棟式を行わないと「棟梁や大工さんたちとの関係が悪くなる」といった心配もあるかもしれませんが、そういったことはないので安心してください。家づくりは、あくまでも施主が主役ですので、無理をしてまで上棟式を行う必要はありません。
今回はあくまでも「昔から儀式として存在する」上棟式のお話です。実際はこのような形式で上棟式を行うケースは非常に稀なケースです。
上棟式の流れ

ここからは、上棟式の基本的な流れをご説明いたします。
①午前10時頃にお茶を差し入れ(省略可)
②正午頃に、職人の人数分の昼食を差し入れ(省略可)
③棟上げ後、棟梁が棟木の上に幣串(飾り物)を固定する
④祭壇に御幣(ごへい)や神饌物(酒、米、水、塩、魚など)を飾る
⑤宴席を準備する
⑥午後3~5時頃に上棟式を開始する
⑦施主と棟梁が、酒や塩、お米などを家の四隅の柱に撒いてお清め
⑧投げ餅を行う場合は、2階から住宅の四方に餅を投げる
⑨工事の無事を祈願して二礼拍手一礼する
⑩施主が挨拶を行う(挨拶は工事のねぎらいや安全祈願)
⑪乾杯する
⑫棟梁や関係者の挨拶
⑬歓談して施主と棟梁・大工さんたちの親睦を深める
⑭施主から棟梁や大工さんにご祝儀を渡す
⑮手締めを行う
⑯施主から棟梁や大工さんに引き出物を渡す
※上記の流れは一例です。上棟式の流れは、地域などによって順序が変わる場合もあります。
上棟式の準備

ここからは、上棟式にむけて必要な準備についてご紹介していきます。
上棟式の日にちを決めよう
上棟式の日にちは事前に決めておくのが望ましいです。その際、縁起の良い日を意味する「建築吉日」を意識して決めると良いでしょう。
主な「建築吉日」には、六曜の大安、友引、先勝、先負や、十二直の建、満、平、定、成、開などがあります。また、上棟式を避けるべき日としては「三隣亡」があります。
上棟式に参加する人数を把握しよう
上棟式に参加する職人・大工さんの数を事前に把握しておきましょう。飲み物や昼食を出す際や、ご祝儀・引き出物を用意する際に、人数がわからないと困ることになるためです。
差し入れを用意しよう
上棟式当日、棟梁や職人・大工さんへの差し入れを用意しましょう。用意すべき差し入れには、以下が考えられます。
●差し入れ(合計1万円程度)
○飲み物(お茶など)
○昼食用のお弁当
○宴会用のおかずやおつまみ、お菓子
差し入れの相場は、およそ1万円程度と考えておきましょう。
上棟式に使用する小物(お供え物など)を用意しよう
上棟式で用意するべき小物(お供え物など)は以下のとおりです。
●お清め用の品(合計3,000円程度)
○米(桝1杯程度)
○神酒(1升)
○塩(枡1杯程度)
●お供え物(合計1万円程度)
○尾頭付きの鯛
○海の幸を3種類ほど(ワカメ、するめ、昆布など)
○旬の野菜を3種類ほど
○果物を3種類ほど
※上記のお清め用の品、お供え物は一例です。
ご祝儀(お祝い金)・引き出物を用意しよう
上棟式で渡すべきご祝儀・引き出物の相場は以下のとおりです。
●ご祝儀の相場(合計10万円程度)
○棟梁:1~3万円
○鳶頭・設計士等:5,000円~10,000円×人数分
○職人・建築関係者:3,000円~10,000円×人数分
※上記のご祝儀金額はあくまでも相場です。
ご祝儀の金額は当日参加する人数によっても変わりますが、およそ10万円程度と考えておきましょう。
●引き出物(合計2万円程度)
引き出物は、以下のようなセットを用意して、上棟式の最後に渡すのが一般的です。
○お祝いのお酒・紅白餅(紅白饅頭)・お赤飯のセット
○お酒とおつまみのセット
○お菓子とお茶のセット
※上記の引き出物は一例です。
上棟式の服装やマナー

上棟式は、工事の安全を祈願し、職人さんたちへの感謝を伝える大切な儀式です。必ずしも堅苦しいルールがあるわけではありませんが、お祝いの気持ちを表すためにも、服装やマナーの基本を押さえておくと、当日を安心して迎えられます。
基本的な服装のマナー
上棟式はフォーマルな式典ではないため、礼服やスーツなどを着る必要はありません。しかし、工事の節目となるお祝いの場ですので、ラフすぎる服装は避け、清潔感を第一に考えましょう。記念撮影をすることも多いので、少しだけ「きちんと感」を意識するのがポイントです。
施主(せしゅ)・ご家族の服装
男性であれば、襟付きのシャツにチノパンやスラックスといった、きれいめなカジュアルスタイルがおすすめです。女性は、派手すぎないワンピースや、ブラウスにスカート、パンツなどを合わせると良いでしょう。
いずれの場合も、建築現場で行われることを考慮し、動きやすさを重視しましょう。
お子様の服装
お子様が参加される場合も、Tシャツや短パンといった普段着よりは、少しだけおめかししたよそ行きの服装を選ぶと、お祝いの気持ちがより一層伝わります。
服装の注意点
○足元は歩きやすい靴で
現場は木くずが落ちていたり、足場が悪かったりすることがあります。安全のためにも、ヒールのある靴やサンダルは避け、履き慣れたスニーカーやフラットな靴を選びましょう。
○過度な露出は避ける
肌の露出が多い服装(ショートパンツ、キャミソールなど)は、お祝いの場にふさわしくないだけでなく、現場での安全面からも避けた方が無難です。
当日に心掛けたいマナー
当日は、施主として職人さんや工事関係者の方々をおもてなしする立場になります。感謝の気持ちを伝えるための、ちょっとした心遣いができると素敵です。
職人さんへの差し入れやご祝儀
最近では、職人さんへのご祝儀を辞退するハウスメーカーや工務店も増えています。そのため、ご祝儀を渡したい場合は、事前に担当者へ確認するのが最もスムーズです。
一方で、お昼のお弁当や、休憩時間に召し上がっていただく飲み物・お菓子といった「差し入れ」は、喜ばれることが多いようです。
【差し入れの例】
○飲み物:お茶、コーヒー、ジュースなど、複数の種類を用意しておくと好みに合わせて選んでいただけます。夏場は冷たいもの、冬場は温かいものを用意するといった配慮も喜ばれます。
○お菓子:休憩中につまみやすいよう、個包装になっているものがおすすめです。
○お弁当:お昼を挟む場合は、お弁当を用意すると丁寧な印象になります。
差し入れもご祝儀と同様に、まずはハウスメーカーや工務店の担当者へ「差し入れをしたいのですが、いかがでしょうか?」と一声かけておくと安心です。
ご近所への配慮
上棟式当日は、多くの車両の出入りや作業員の往来があります。事前にご近所の方へ「上棟式を行いますので、ご迷惑をおかけします」と挨拶をしておくと、その後の関係も良好に保ちやすくなります。
施主の挨拶
式の最後に、施主から簡単な挨拶を求められることがあります。難しい言葉を使う必要はありません。工事が無事に進んでいることへの感謝や、今後の工事の安全を願う気持ち、そして家の完成を楽しみにしている気持ちなどを、ご自身の言葉で伝えましょう。事前に簡単なメモを用意しておくと、落ち着いて話せます。
上棟・上棟式は早めの準備が大切
上棟とは、家の屋根を支える棟木を取り付ける作業のことを指します。また上棟式とは、住宅の基本部分が完成したお祝いと、最後まで無事に家が建つことを祈願して、上棟完了後に行われる儀式です。
上棟式は、簡易なものなら10万円程度、通常どおり行うなら15~30万円程度かかるため、最近では行わない人も増えてきています。
ここまで昔からおこなわれてきた上棟式のお話でしたが、現代の家づくりに置いてここまでの儀式をされる方は稀なケースかと思います。
ちなみに、エーエスライジングでは上棟式で施主様にご祝儀など用意していただくことはありません。四方払いの儀というおウチの隅のお清めにお供えする「お米」「お塩」「いりこ」だけご用意頂ければ大丈夫です。
上棟や上棟式についてもっと詳しく知りたい方や、熊本県で注文住宅を建てたい方は、熊本県の住宅会社「As・Rising」までご相談ください。

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最後に、As・Risingの「建ててよかった」と心から思える家づくりについて、参考になる記事をご紹介していきます。
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